自由な発想や妄想で物語が進んでいくヨシタケシンスケさんの絵本は、子ども達にも人気で、読み聞かせでもよく使います。
もちろん大人もクスクス笑ったりそんなことあるあるとニヤニヤしたり。普通の日常にあるような親子の会話や子ども達の想像妄想の世界が楽しい絵本です。ほのぼのとしたかわいらしいイラストなので、グッズも多数でていますね。
今回はヨシタケシンスケさんの絵本の中から、想像や妄想が繰り広げられる楽しい絵本を3冊ご紹介します。
りんごかもしれない
あらすじ
学校から帰ってきた男の子。テーブルの上にはリンゴが一つ。
「もしかしたらこれは、りんごじゃないのかもしれない」
疑問に思った男の子は「大きなサクランボの一部なのかも。ぼくから見えない反対側はミカンかもしれない」などなど次々に想像を膨らませていきます。
果たしてこのリンゴはリンゴなの?それとも…。
解説
次から次へと広がる男の子の想像のみで進んでいくストーリー。その想像がぶっ飛んでいてシュールで楽しい絵本です。こちらの予想をはるかに超えていきますよ。
いったいどこまで想像がひろがっていくんだろう?と大人の私も思わず最後まで一気に読んでしまいました。
子どもはもっと柔軟に受け入れてくれます。親子で読むならゆっくり一つ一つのイラストを見ていくのも楽しいですが、大勢の読み聞かせの際には、細かく説明が書いてあるような箇所は全て読まなくても大丈夫。「どれが面白い」などと声をかけて指さして話しをしたら残りは端折っちゃいましょう。
何度読んでも面白く、一つ一つのイラストをじっくり眺めても楽しい絵本です。
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もうぬげない
あらすじ
お風呂に入らせようとお母さん。男の子の服を脱がそうとしたらシャツが引っかかってしまった!自分で脱ぐからとお母さんから逃げる男の子。
だけど途中で引っかかってしまったシャツはどうやっても脱げない。
このまま脱げなかったらどうしよう。一生このままだったどうする?
でもきっと大丈夫。シャツが脱げなくたって暮らしていける。シャツが脱げなくたって偉くなれる。シャツが脱げなくたって…。
解説
私が初めて読んだヨシタケシンスケさんの絵本がこの「もうぬげない」でした。
シャツが脱げなくたって生きていけると次々に妄想を繰り広げているけれど、現実ではシャツが脱げないままジタバタしている男の子。悔しいからお母さんに頼らず自分でどうにかしたいのだけど、なかなかうまくいかなくてジタバタ(笑)
こんな男の子きっといるよね、と思わず笑ってしまいました。そしてクールなお母さんの対応にも(笑)
何でもやりたがる子どもと、とにかく早くお風呂に入ってほしいお母さんの攻防はあるあるですよね~。絵本の中のことなら大人も思いっきり笑えます(笑)
小さいサイズの絵本なので大勢の読み聞かせには向きませんが、読み聞かせすると何度も笑いがおきる、人気の絵本です。
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なつみはなんにでもなれる
あらすじ
すごくいいことを思いついたなつみちゃん。お母さん相手に「なつみが何の真似をしているかあてるゲーム」を始めます。
身体を動かしたり毛布にくるまったり腕をぶんぶん回したり「これなーんだ?」
なかなか当ててくれないお母さん。仕方ないからサービス問題も出しちゃうよ。
「これなーんだ?」
解説
毛布にくるまったり両手を伸ばして寝ころんだり、全身や部屋にあるものを目いっぱい使っていろんなポーズを取るなつみちゃんがとにかく可愛い。
そしてちょっと面倒くさそうなお母さんの表情がまた最高です。
何気ない日常の親子のやり取りがほのぼのとして楽しい絵本。うちの娘もこんな頃があったなあとちょっと懐かしく、いやまだそれほど変わらないかと思ったり(笑)
なつみちゃんの発想の自由さと予想外の答えに笑いっぱなしでした。
「もうぬげない」と同じく小さめサイズの絵本のため、おおぜいの読み聞かせにはむきませんが、読み聞かせではもちろんクイズ形式でやると盛り上がります。クイズ形式にしなくても低学年なら自然と声が上がってきますよ(笑)
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まとめ
ヨシタケシンスケさんの絵本は、その発想の素晴らしさと脱力系のイラストで繰り広げられるほのぼのとした世界感が魅力の絵本です。その中でも、決して特別じゃない日常の中での、子ども達の想像や妄想が楽しい絵本を3冊選んでみました。
子ども達と一緒にぜひ読んでみてくださいね。