高学年の読み聞かせに落語絵本はいかが?おすすめ落語絵本5選!

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読み聞かせの絵本選びに迷ったら、落語絵本はいかがですか?起承転結がしっかりしていてオチもついている落語絵本は、リズミカルで文章のテンポも良いので、読み手も読んでいて楽しい作品です。

子どもたちに落語ってどうなの?と思うかもしれませんが、Eテレの「にほんごであそぼ」でも以前から落語が扱われているので、実は子ども達にも馴染みがあります。何となく知っている落語も、絵本の挿絵と共に聞くとまた違った面白さもありますよ。

今回は、読み聞かせにおすすめする落語絵本4冊をご紹介します。

 

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「じゅげむ」~落語絵本の定番、低学年から高学年まで


「落語絵本 四 じゅげむ(落語絵本4)」
作:川端誠  クレヨンハウス(1998)

ある夫婦に待ちに待った男の子が生れました。名前をつけようとしましたが、なかなか良い名前が思いつかず和尚さんに相談します。
縁起の良い名前を付けてほしいと言われた和尚さん。たくさんの縁起の良い名前を教えてくれました。
その中から選ぼうとするも選びきれなくなったお父さんはそのまま全部を名前にしてしまいます。
ご近所さんはお祝いに駆けつける前に名前を覚えようと勉強会を開くことに…。

「じゅげむじゅげむ~」と誰もが一度は口にしたことがあるでしょう。子供番組でも定期的に扱われていることもあり、知っている子どもたちも多いため盛り上がる定番の落語絵本です。

とはいえ、じゅげむの言葉や落語の内容は知っていても、案外それぞれの意味は知らないのではないでしょうか。この絵本はお話の中でそれぞれの言葉の意味を絵とともに説明しているので、子どもはもちろん大人もなるほど縁起がいい名前なのねと納得できます。

低学年だと知っている子が一緒に唱えてくれるのも賑やかで楽しいですが、高学年になると(さあ、くるぞくるぞ…)と期待?する表情の子もいるため読み手はしっかり練習しておきたいところ(笑)

読み手が一生懸命名前を言おうとしているのが面白いようなので、うまくいけばご喝采、多少つっかえても笑って盛り上がる、落語の入門のような作品です。

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「まんじゅうこわい」~みんなはなにがこわい?


「落語絵本 二 まんじゅうこわい(落語絵本2)」
作:川端誠  クレヨンハウス(1996)

若い衆が集まって、それぞれの「きらいなもの」の話しをしていました。へび、たぬき、クモ、コウモリ、毛虫…。ところが「きらいなもの」なんてないという松っつあん。ただ一つ、名前を聞くのも見るのもこわいものがあるらしい…。それはなんと「まんじゅう」?!
みんなは松っつあんを驚かそうとまんじゅうを集めてきますが…。

こちらも「じゅげむ」同様、良く知られている古典落語の一つでしょう。
自分はきらいなものなんてないと言ってみんなを笑う松っつあんに、一泡拭かせようとした若い衆がまんまとやられてしまうのが面白いところ。たくさんの種類のまんじゅうが出てきて挿絵も賑やか、とても美味しそう…いや、とてもこわいこわい(笑)

登場人物は多いですが、松っつあんとその他大勢という構図なのでそこはさほど気にしなくても大丈夫。低学年にもオチがわかりやすく字数も他の落語絵本に比べると少な目なので、読み聞かせ絵本としても使いやすいです。文章のリズムも良いのでテンポよくいきましょう。

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「ねこのさら」~木版画の挿絵がかわいい


「ねこのさら(らくごえほん)」
文:野村たかあき(文)  監修:柳家小三治  教育画劇(2017)

もうけの無かった旅の帰り道、一軒の茶屋に寄った道具屋さん。その店のねこがエサを食べている皿が「絵高麗の梅鉢」というとても高価なものだったのでびっくり!
なんと物の価値を知らない店主だろうか。どうにかしてその皿を安く手にいれてやろうと知恵を働かせた道具屋さんでしたが…。

ものの価値を知らない田舎の店主だと思っていたら、相手の方が一枚も二枚も上手だったという、何とも落語らしい展開のお話。ほんわかとした店主の雰囲気に、読んでいるこちらまでまかれそう(笑)

骨とう品を安く買い集める道具屋さんのことや最後のオチは、小さい子には少しわかりにくいかな?と思ったけど、低学年から高学年まで笑ってくれましたよ。

まあち
まあち

普段なかなか反応を返してくれない6年生が、オチの後、一瞬だまってからクスクスニヤニヤし始めたので「ヨッシャー!」と思いました(笑)

挿絵は木版画で、輪郭が黒ではっきりとしているので、大勢の読み聞かせのときにも後ろの席の子にも見えやすいです。あくびをする猫の表情なんかもたまらないですよ。

最後の一行でビシッとわかりやすくオチるので読み手も気持ちいい、これぞ落語絵本です。

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「てんしき」~子どもの好きなキーワード


「らくごえほん てんしき」
作・絵:川端 誠   角川書店

お腹の調子が悪くお医者様にお寺へ来てもらった和尚さん。「てんしきはありますか?」とお医者様に訊かれ何のことだかわからず、とっさに知ったかぶりで「ありません」と答えてしまいました。「てんしき」が何なのか気になる和尚さんは、小坊主のちんねんさんに「てんしき」を借りてくるように言いつけます。何だかわからないものを借りに行くことになり困ったちんねんさんでしたが…。

言葉遊びのようなストーリー。大人たちは「てんしき」を知らないのに知ったかぶりしてあれこれ言ってしまうのですが、その後で種明かしされた「てんしき」の意味に、床の間に飾ってた?お味噌汁に入れて食べちゃった?などなど再度繰り返すところで、子どもたちクスクス笑い。そりゃおかしいね。そして子どもは大好きなキーワードだよね(≧▽≦)

普段あまり使わないかな?と思うものがオチとなっているので(知ってるとは思うけれど)、子どもたちには最後のオチがすぐにはピンとこないかもしれません。そんなときは発音を変えたりジェスチャーを加えて何度か言ってみると「あぁ(*‘∀‘)(笑)」ってなりました(*‘∀‘)

まあち
まあち

先生方にもとてもウケが良かったよ(≧▽≦)

どちらかというと高学年の方がオチへの反応は良いです。低学年は「てんしき」の意味が分かったところからすでに終始大笑いでした(笑)

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「はつてんじん」


「落語絵本 はつてんじん」
作・絵:川端 誠   角川書店

お父ちゃんが金坊をつれて初天神へいくことに。何もねだらない約束だったのに結局大きな凧を買って帰りました。でも、帰ってから凧あげに夢中になのはお父ちゃんの方で…。

初天神とは、その年の最初の天神をお祀りする神社での縁日のこと。しぶしぶ初天神に子どもを連れていったお父ちゃんは、凧を買うはめになったのだけど、帰ってから凧あげに夢中になったのはお父ちゃんの方だったという、落語のお話しです。

子どもよりも夢中になって遊んでしまうお父ちゃん。こんなお父ちゃんいるよね?高学年の読み聞かせで盛り上がりましたが、低学年でも笑ってくれましたよ。

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落語絵本を読むコツは楽しむこと

本物の落語を見る機会はなかなか少ないですが、こういう絵本で古典落語のお話を知るのも良いのではないでしょうか。どれもリズミカルな文章なので、適度な間を開けてテンポよく読むのがコツです。

楽しく笑える絵本は子どもたちにも人気が高いです✨私が参加している小学校の読み聞かせは授業前の朝一番の時間なので、少しでも楽しい一日の始まりになってくれればと楽しく笑える絵本を選ぶようにしています。

読み手が気にいった本を楽しく読むのが一番。絵本選びの参考になれば幸いです。